◇紀南地方の観天望気
紀南地方の観天望気(自然現象をもとに天気を占う技)を
ご紹介します
「見老津地区」
・東風(こち)の風吹きゃウツボも喰わん
・秋のヤマセは人をのむ
以下、海上保安庁 田辺海上保安部冊子から引用↓
「田辺・白浜地区」
・ヤマセ(冬季の南西の風)返しは西怖い
・風が南西から西に変わった時、一旦凪(なぎ)になって西から突風が吹く
・ヤマセが吹くと天気が崩れる
・イナサ(秋季の東南東の風)が吹くと良い天気
・マゼ(春彼岸過ぎの南西の風)が吹くと雨が降る
・沖がすいたら雨があがる
・秋冬の若月は風がよく吹く
「市江崎・日置地区」
・西空焼けは日和が良い
・北東雲は風が吹く前兆
・冬の朝焼けは西風が強い
「すさみ地区」
・東風(コチ)が吹けば雨が近い
・ヤマセ(西風)が吹けば突風が吹く
・朝、雷鳴れば雨強く近所七軒かよわれぬ
◇シモトバ◇
沖の黒島の東側にある、西の風に強い、冬は極楽、夏は地獄のシモトバ。
最近では「シゴトバ」という呼び方が定着してきましたが、本来は「シモトバ」という名前の磯です。
(名前の由来は定かではありません)
「シゴトバ」のほうが呼びやすいのか、自然と「シゴトバ」に変わってきたんですね。
津波が来ても大丈夫な高い磯、「シモトバ」です。
◇合掌波◇
海流が陸の黒島に当たり、二つに分かれ再びぶつかり合う様を
「夫婦波(めおとなみ)」と呼び、観光名所にもなっています。
この「夫婦波」という名前は近くのレストランの店主さんが付けたものであり、
見老津では古くからこの波は「合掌波(がっしょうなみ)」と呼ばれています。
合掌波
◇カゴカキダイ◇
エサ取りとして、釣り人を悩ますタイガース模様のカゴカキダイ。
泳いでいると、海パンの横からつつきにくることから、見老津では「チン○ツツキ」と呼ばれています。